Stratus Supported Operating Systems2006年05月23日 10時06分23秒

VOS は Stratus 社が開発した OS である。無停止を目標にハードウェアから独自に設計され、OS も独自に進化を遂げて来た。なお、Stratus/VOS のアーキテクトは健在である。Paul Green の名は VOS を使っていれば、一度は聞くことであろう。

VOS は PL/1 で書かれ、Multics の思想を受け開発された。Unix の軽量プロセスとは違い、重量プロセスでもある。それ故、癖が強い部分もある。Stratus を使われるのは VOS が多いと言われるが、敷居が高かったのだろう。最近は各種 OS を移植している。

その中でも、HP-UX はかなり昔からサポートされていた。残念ながら、HP-UP についてはほとんど知らない。しかし、Continuum の CPU が HP の PA-RISC だったことを考慮するとかなり前からのようではある。

その後、2000 年ぐらいの頃であっただろうか。詳しい年号はわからないが、Windows を Stratus に移植するために、Microsoft と手を組み、Windows サーバを移植したのである。これを機に Windows のファイルシステムがかなり良くなったと噂を聞いたこともある。何せ、無停止サーバを本業にしている人達にいろいろと、やってもらったのだから。

Windows が移植された後、Linux も移植された。Stratus 社の人達が、Linux カーネルの開発に活発に携わっていると聞いたのは 2002 年あたりであっただろうか。そして、今では、Linux も Stratus 上で動くようになっている。こちらでも、ファイルシステムなどかなりの部分に手を加えられたと、風の噂を聞いたことがある。

細かい経緯は、残念ながら噂程度のことしか知らない。時を経て、Stratus 上に VOS だけでなく、HP-UX や Linux、果ては Windows Server も動くようになった。余談になるが、NetBSD でサポートされておらず Linux で動く唯一のアーキテクチャではないかと思う。

もちろん、今後は Stratus プラットホームに関しては VOS を扱っていく予定である。

コメント

_ 元、中の人 ― 2006年05月25日 22時41分43秒

Continuum以前には、Intel i860を使用したモデルがありました。そこではVOSの他、UNIX SVR4やUNIX SVR4MPが動作していました。
i860はリトルエンディアンもビッグエンディアンも使用できるCPUですが、ビッグエンディアンのモードで動作していました。
シングルプロセッサ版のCPUボードはVentnorと呼ばれ、1992年頃に登場したマルチプロセッサ版のCPUボードはAtlanticと呼ばれていました。
その後、1994年頃にPA-RISCベースのContinuumになり、HP-UXが動くようになったのです。

Continuum以前の話となりますが、参考になりますでしょうか。

_ uyota ― 2006年05月26日 09時30分21秒

投稿、ありがとうございます。

その様子ですと、CPU が変わるたびに動く Unix が変わってきたようですね。ftServer の他の OS は詳しく見ていなかったので気が付かなかったのですが、ftServer では HP-UX は無くなっています。ftServer は Xeon だからでしょうか。

実は VOS 上の C 言語などでは Xeon もビッグエンディアンとして見えます。プログラムの後方互換のため、コンパイラだかシステムコールだかがエンディアンの変換をするようになっています。昔から、ビッグエンディアンだったわけですね。。

これからも、機会があったらコメントして下さい。

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