FreeBSD の ERRATA 六件2021年05月29日 11時37分41秒

前回のセキュリティ勧告とは別途分けての Errata。こちらは 13.0-RELEASE のみが多い。

FreeBSD-EN-21:15.virtio は仮想環境での問題。virtio デバイスが認識されず、FreeBSD が仮想環境内で起動しなくなる問題。回避策はなし。対象は FreeBSD 13.0-RELEASE のみ。virtio の標準化が終る前に実装された部分の動作が正しく標準にそった実装に直す必要があった。

FreeBSD-EN-21:16.bc は dc コマンドの問題。「P」コマンドは表示後に、値を削除するはずだが、バグのため削除を行っていない。対象は 13.0-RELEASE。

FreeBSD-EN-21:11.aesni は インテルや AMD の特殊な CPU 命令を使って、暗号化を補助する digest の処理に見付かった問題。マルチスレッドで処理していた時にのみに、起きる問題で影響はソフトウェアに実装と利用状況による。詳しいことは FreeBSD の告知を見て欲しい。対象は 12.2-RELEASE のみ。

FreeBSD-EN-21:12.divert は兼ねるが、divert デバイス内で二重 free を行ってしまう問題。natd だけが FreeBSD 内で影響を受ける。対象は FreeBSD 13.0-RELEASE のみ。

FreeBSD-EN-21:13.mpt は LSI ディスクコントローラのドライバ。2MB 以上の入出力を正しく処理できず、誤ったエラーコードを返す問題。これも対象は FreeBSD 13.0-RELEASE のみ。

FreeBSD-EN-21:14.pms もデバイスドライバの問題。PMC-Sierra デバイスドライバが、kern.maxphys が 13.0-RELEASE から上がった影響を受けて、データが破損することがある。元々エラー処理に問題はあったようで、kern.maxphys の値が上げられて、エラーが以前にも増して露呈するようになったようだ。

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