アメリカの証券銘柄の記述法2016年04月02日 12時41分10秒

日本の株式取り引きには、各会社毎に割り当てられた四桁の数字を用いて、株式の売買を行う。アメリカは、ティッカーと呼ばれる、アルファベットの記号を割り当てて、各社の株式を表記する。

日本のような数字式は、機械的な取り引きには便利で、決算などの自動処理にも扱いが楽。

アメリカのティッカー式は、各社が各々に自由に選べる。証券取り引き所上場のティッカーは一文字から三文字。NASDAQ 上場のティッカーは四文字と五文字。空いてさえいれば、自由に選べるのでほとんどの会社は社名を略した文字を選ぶ。時折、ブランド名を関したもの等も見掛ける。

こちらの利点はティカーを覚えやすいのと、各会社の連想がしやすいので、人間には親切。しかし、ニューヨーク証券取り引き所が優先銘柄等の表記方法を付加的にティッカーに記述する方式を取り、その自動化部門の別会社の SIAC が複数の形式を制定してしまった。決裁の報告をするトレード上での表記と売買気配の配信をするクオート上での表記が別になっている。

例としてあげると、AA が一般銘柄の会社の優先株は AAp となる。こちらはクオートの形式で、売り気配買い気配を受信するときの記述になる。売買を成立してそれをニューヨーク証券取り引き所に報告する時は、AA PR となる。同一銘柄なのに表記が違うので、逆の場面で使ってしまったり、集計を取るときに別銘柄として扱ってしまったりと、経験不足の人達が一通り犯す間違いだ。

同時に幾つかの付加属性がつくと、その順番なども決まっていたりして、結構厄介になる。NxCore Symbol Suffixes のサイトに比較的分かりやすく書式表が載せられている。